第12回 研究大会
1.大会趣旨
2011年3月11日に発生した東日本大震災は、福祉・介護の領域に大きな衝撃と混乱、そして様々な課題を投げかけることになりました。福祉・介護情報についても、地域の防災基盤である地域情報システムや防災情報システムの有効性の課題、最も身近な情報端末である携帯電話には災害避難情報が伝わらず、通話さえままならない状況が続きました。マスメディアにおいても様々な情報が錯綜し、マスコミの対応や情報の信憑性の課題が見えました。一方、インターネットやソーシャル・メディアの中では大小様々な形で支援コミュニティが立ち上がり、阪神淡路大震災では見られなかった新しいスタイルの支援活動が行われました。
未曾有の混乱の中、復旧に向けた取り組みが開始され、各地域の実態把握、安否確認や避難・救助活動、そして避難所における要支援者のニーズ把握や支援体制の確立、他地域への避難や外部ボランティアの受付と調整作業、そしてICTを活用した様々な支援ネットワークによる支援においては、様々な福祉・介護情報が行き交い、活用されました。
本大会では、様々な視点から東日本大震災における情報の混乱と復旧を検証し、そのときに何が起こり、そして今日に至るまで、どのような取り組みが行われてきたのかについて福祉・介護情報学の視点から認識を深めることを目的とします。また、復興に向けた灯火についてもお伝えできればと願っております。
これを機会に、減災に向けた日常的な対策や被災者救済の方策等、あらゆる面から東日本大震災の検証をおこない、福祉・介護情報学会としての英知を集めていく必要があります。
次年度の研究大会は岩手県立大学での開催を予定していますが、今大会と連動し東日本大震災のさらなる検証と課題解決をテーマにする予定です。
本大会が“非日常性における情報学”を深く考え、検証するきっかけとなれば幸いです。関係者や関心を持つ多くの方々の積極的な参加を期待いたします。
2.テーマ
「3.11何が起こったのか~情報の混乱と活用を検証する~」
3.主催
日本福祉介護情報学会
4.開催校
5.日時
2011年12月11日(日) 10時00分~17時00分
6.会場
田園調布学園大学【主会場:4号館4階441教室・442教室】
■住所:〒215-8542 神奈川県川崎市麻生区東百合丘3-4-1
■電話:044-966-9211(村井研究室呼び出し)
7.プログラム
9:30~ 受付開始
10:00~12:05 自由研究発表
12:05~13:00 昼食
13:00~13:30 学会総会
13:30~13:40 休憩
13:40~13:50 開会挨拶(日本福祉介護情報学会代表理事 高橋紘士氏)
13:50~17:00 シンポジウム「3.11何が起こったのか~情報の混乱と活用を検証する~」
17:00~ 次回研究大会について
17:30~ 懇親会
8.開催要綱/参加および自由研究発表の申込用紙
・日本福祉介護情報学会 第12回研究大会 開催要綱(PDF)