第7回 研究大会
1.大会趣旨
介護保険制度の改正、障害者自立支援法の施行など、福祉・介護のあり方が激しく揺れ動くなか情報をめぐる状況も大きく変化しつつあります。情報開示の標準化など制度的な動きや「IT新改革戦略 -いつでも、どこでも、誰でも ITの恩恵を実感できる社会の実現‒」に見られるような国の戦略としての福祉・介護のICT化への動きなど、福祉・介護分野のICT化・情報化は、緩やかに新しい局面を迎えているように思われます。
こうしたなか、福祉・介護の実践現場において、情報のさらなる活用に向けた取り組みが展開されています。その焦点となっているのが「記録」です。ご承知のように、福祉・介護の現場においては、文字通り、日々、記録が作成されてきました。しかし、その大半は、紙に手書き、あるいはワープロで作成されたものであり、共有や検索や分析など二次的な活用に多くの困難をともなうものでした。また、情報システムにより記録の作成を行う施設や機関も増えていますが、コストや運用などの課題も多く、記録の活用を行うための手法も未整備であることから、まだ試行錯誤の段階にあるといってもよいと思われます。
記録という資源を有効活用し、福祉・介護サービスの質の向上などに活かそうという取り組みは、介護保険制度における地域包括支援の展開など、記録の共有と活用が課題としてクローズアップされるなかで、今後、さらに進んでいくと考えられます。今大会では、「福祉・介護の実践としての情報の活用 - 記録をめぐる新たな取り組み-」をテーマに、高齢者介護を中心とする実践現場における記録活用への取り組み、さらには形態素解析やテキストマイニングによる記録活用にむけた課題提起など、福祉・介護の記録をめぐる現状と展望について、会員の皆様とともに考えていきたいと思います。
2.テーマ
「福祉・介護の実践としての情報の活用~記録をめぐる新たな取り組み~」
3.主催
日本福祉介護情報学会
4.開催校
5.日時
2006年11月26日(日) 10時30分~17時30分
6.会場
■住所:〒600-8216 京都市下京区西洞院通塩小路下ル
■電話:075-353-9111
■FAX:075-353-9121
7.プログラム
10:00~ 受付開始
10:30~12:35 自由研究発表
12:35~13:30 昼食
13:30~14:00 学会総会
14:00~17:15 シンポジウム「福祉・介護の実践としての情報の活用~記録をめぐる新たな取り組み~」
【シンポジスト】
■高齢者介護を支える情報システムの自主開発と記録の活用をめぐって~テンダーヒル御所にお ける取り組み~
・社会福祉法人明徳会 地域支援センターテンダーヒル御所わかば館 館長 鶴田浩史氏
■高齢者介護における情報化の実践と記録の活用~寿楽園における取り組み~
・社会福祉法人 寿楽園 第一施設サービス部長 山内均氏
■地域ケアのための記録共有システムの開発と実践~松江市における取り組み~
・株式会社アトル 介護システム推進部 リーダー 小河信生氏
17:15~17:30 事務局より連絡・閉会のあいさつ
17:45~ 懇親会